株の買い方を初心者にもわかりやすく解説

株は資産運用の中で最もポピュラーな投資の一つですが、「買い方がわからない」「どの銘柄を選べばいいの?」と戸惑ってしまう初心者の方も多いですよね。

株取引で失敗しないためには、株の買い方について基本的なポイントを押さえてから実践するのが重要。

この記事では初めて株を買う初心者の方にもわかりやすいよう、証券口座の開設方法や銘柄選びのコツなど、株を買う前に知っておきたい知識をまとめていきます。

やってはいけない株の買い方やスマホでの株の買い方も説明するので、ぜひ読んでみてください。

株の買い方はどんな手順?まずは証券口座を開設

株の買い方は以下の手順で行います。

  • 証券口座を開設する
  • 購入する株の銘柄を決定する
  • 株を購入する

株を買うためには、まず証券会社を選んで証券口座を開設する必要があります。

証券会社とは、企業と投資家の間に立って株取引を仲介する会社のこと。

証券口座とは、株を売買するためのお金を管理する口座です。

証券口座の開設は無料で維持費もかからないので、ひとまず口座だけ開設してみるのもよいでしょう。

証券口座開設の必要書類4つ

証券口座を開設するためには、下記4つの書類が必要です。

  • マイナンバー(個人番号)確認書類:マイナンバーカード、通知カード
  • 本人確認書類:運転免許証、健康保険証、パスポートなど
  • 印鑑:届出印
  • 金融機関の口座:キャッシュカードや通帳など口座番号がわかるもの

マイナンバーは証券口座を開設する際に必要になるので、写真入りのマイナンバーカードか通知カードを用意しましょう。

本人確認書類は顔写真の有無などに応じて1~2種類提出します。

各証券会社の口座開設ページに詳しく説明があるので、そちらを参考にして準備してください。

印鑑は届出印として使用して差し支えないものを用意しましょう。

金融機関の口座は証券口座からの送金や配当金の受け取りなどに用いられます。

証券口座の種類を決める

証券会社で開設できる証券口座には下記3種類があり、種類によって税金の申告や納付の仕方が異なります。

  • 特定口座(源泉徴収あり)
  • 特定口座(源泉徴収なし)
  • 一般口座

特定口座とは、証券会社が株取引の売買価格や損益を計算してくれる口座のこと。

特定口座(源泉徴収あり)の場合は税金の納付も証券会社が自動的に行ってくれるので、確定申告の必要がなくなります。

特定口座(源泉徴収なし)の場合は証券会社から株取引の損益を計算した「取引報告書」をもらえるので、それをもとにして確定申告を行い、税金を納付しなければなりません。

一般口座とは株取引の損益の計算も自分で行う口座で、確定申告と税金の納付も自分で行います。

一般口座は海外在住などの事情があって特定口座を利用できない方が選ぶものなので、口座の種類は特定口座を選ぶ方がほとんどです。

特定口座(源泉徴収なし)を選ぶと節税になるケースはありますが、初めて株を買う方なら基本的には「特定口座(源泉徴収あり)」で問題ありません。

証券口座の開設にかかる日数は?

インターネット上で手続きができるネット証券の場合、証券口座の開設もオンラインでできます。

口座開設までにかかる日数は証券会社によって異なりますが、SBI証券や楽天証券などの大手は最短翌営業日のところが多いです。

証券会社によっては最短4~7営業日となっている場合もあるので、事前に確認しておきましょう。

株の買い方で知っておきたい4つのポイント

実際に株を買う前に、株取引のシステムを知っておきましょう。

ここでは株取引の基礎知識を4つ解説します。

株式市場は4種類ある

日本の株取引は、都内にある「東京証券取引所」がメインで行っています。

東京証券取引所には下記4種類の株式市場があり、それぞれ扱う銘柄が異なります。

  • 東証一部:海外投資家も取引する日本のトップクラスの企業が集まる株式市場
  • 東証二部:中堅企業が上場する株式市場
  • マザーズ:東証一部に上場する可能性のある成長企業に向けた株式市場
  • JASDAQ:信頼性、革新性、地域・国際性の3本柱をコンセプトとする株式市場

※2021年現在

参考:日本取引所グループ

株式市場によってリスクやリターンの大きさが違うので、確認してから銘柄を選びましょう。

なお東京証券取引所の株式市場は2022年4月に再編され、下記3種類の株式市場に変更となります。

  • プライム市場:東証一部より厳しい基準を満たす、世界で競争できる企業が集まる株式市場
  • スタンダード市場:上場企業としての基本的な水準を満たす企業が集まる市場
  • グロース市場:大きく成長する可能性があるがリスクの高い企業が集まる株式市場

参考:日本取引所グループ

現在の市場区分から大きく変わる予定なので、最新の情報も確認してください。

株取引ができる時間は決まっている?

株取引は24時間365日できるわけではなく、営業時間(立会時間)と休業日が決まっています。

株式市場の売買立会時間については、以下のとおりです。
午前立会 (通称・前場 (ぜんば)):午前9時~午前11時30分
午後立会 (通称・後場 (ごば)):午後0時30分~午後3時

売買立会の休業日は、以下のとおりです。
・日曜日
・国民の祝日
・国民の祝日が日曜日に当たるときは、その日後においてその日に最も近い国民の祝日でない日< ・前日及び翌日が国民の祝日である日 ・土曜日 ・年始3日間及び12月31日 引用:日本取引所グループ

株の売買は平日の9:00~11:30と12:30~15:00の間しかできないので、覚えておいてください。

初心者は株をいくらから買うべき?単位を解説

株は通常、1口100株で取引されます。

以前は株取引の単位が1株・10株・50株・100株・200株・500株・1000株・2000株と8種類もあったので、「株の買い方がわかりにくくて不便」というイメージがある方もいるでしょう。

しかし2018年10月からは単位が「100株」の1種類のみとなり、株を1口単位で買いたい場合は「株価✕100」で必要最低購入金額が計算できるようになりました。

なお1口未満の株は「単元未満株」として、1株から購入できます。

単元未満株を購入した場合、株主としての議決権は得られませんが、配当金を受ける権利などはもらえます。

株を10株単位で買える「株式ミニ投資」(ミニ株)もあるので、資金に合わせて選ぶとよいでしょう。

成行注文と指値注文の違いとは?

株を買ったり売ったりするときは買い注文や売り注文を出しますが、注文には下記の2種類があります。

  • 指値注文(さしねちゅうもん)
  • 成行注文(なりゆきちゅうもん)

指値注文とは、買値または売値を自分で指定できる注文です。

「1000円の指値で100株買う」という感じで、指定した株価になったら注文が成立します。

逆に、指定した株価にならなかった場合は絶対に注文が成立しません。

一方、成行注文とは値段を指定しないで株を売買する注文です。

例えば「成行で100株買う」と注文した場合、その時点で市場に出ている最低価格の売り注文に対応して取引が成立します。

指値注文は自分で決めた価格で株を買えるのがメリットですが、取引が成立しない可能性があるという点はデメリットです。

成行注文は取引が成立しやすい点がメリットですが、想定外の株価で取引するリスクもあるのがデメリットです。

メリットデメリット
指値注文自分で決めた価格で株を買える取引が成立しない可能性がある
成行注文取引が成立しやすい想定外の株価で取引するリスクがある

注文の種類を間違えて「こんなはずではなかった」とならないよう、指値と成行の違いは把握しておきましょう。

利益が出る株の買い方は?銘柄選びのコツ

証券口座を開設して株の基礎知識を押さえたら、いよいよ銘柄選びです。

株で利益を出すためには銘柄選びが最も重要なので、コツを頭に入れておきましょう。

株で得られる利益は3種類ある

株で得られる利益には、下記3種類があります。

  • 売却益:株を売却したときに得られる利益
  • 配当金:株を保有していることで得られるお金
  • 株主優待:株を保有していることでもらえるモノやサービスなど

「売却益」とは株を売ったときに得られるお金で、「譲渡益」「譲渡所得」とも呼ばれます。

株取引の利益としては、最もイメージしやすいのではないでしょうか。

「配当金」とは、企業が利益の一部をお金の形で株主に還元するもの。

企業の業績や財務状況が悪いともらえないこともあります。

「株主優待」とは、株式を購入してくれたお礼として贈られる商品やサービスを指します。

有名なところだと、オリエンタルランドが株主優待として東京ディズニーランドや東京ディズニーシーで使える「株主用パスポート」を配布しています。

これら3つの利益のうちどれを重視するかで、買うべき銘柄が変わります。

売却益を重視する方は、今後の成長が見込めて現時点の株価がまだ安い企業を探すとよいでしょう。

配当金重視なら、株価の何%の配当が得られるかを示した「配当利回り」をチェックする必要があります。

株主優待を重視する場合は、株を売買するタイミングにも注意しましょう。

初心者は身近な企業の株から購入しよう!理由を解説

一般的に、「株初心者の方はまず身近な企業の中から選ぶのがよい」と言われています。

その理由は、馴染みのある企業のほうが事業内容を理解しやすいからです。

普段から利用している商品やサービスなら、長所や短所がつかみやすいでしょう。

予備知識のある業界なら、複数の企業を比較するのも楽になります。

身近な企業を選ぶと株主優待の恩恵を受けやすい点も、メリットの一つです。

普段の情報収集も大事

株で利益を出したい場合、安く買って高く売るのが基本です。

例えば、株を買うときは下記のような企業を探すことになるでしょう。

  • 将来の成長が見込めて現時点の株価がまだ安い企業
  • 株が売り込まれているため、株価が本来の価値より安くなっている企業

上記のような企業を見つけるためには、世の中の動きや企業の業績など株価に影響がある情報を積極的に集めることが重要です。

インターネット・四季報・証券会社のレポートなどで、政治・経済のニュースや企業の情報をチェックしましょう。

現在の株価が割安かどうかは、「ファンダメンタル分析」でも判断できます。

新聞の株式欄や証券会社のレポートなどに下記のような指標が記載されているので、見方を覚えておきましょう。

  • EPS(1株あたり利益):数値が大きいほど利益を上げている
  • PER(株価収益率):数値が低いほど株価が割安
  • BPS(1株あたり純資産):数値が大きいほど経営が健全
  • PBR(株価純資産倍率):数値が低いほど割安
  • ROE(株主資本利益率):数値が高いほど自己資本が有効活用されている

加えて、企業が公表しているIR情報(投資家向け情報)も重要な手がかりです。

決算報告はもちろん、経営計画やCEOのメッセージなども企業の方針を読み取れる資料なので、ぜひ目を通してみてください。

買い方だけでなく株の売り方も知っておこう

株は買って終わりではなく、保有するか売却するかを判断する必要があります。

株の売り時を見極めるのは難しいですが、基本的な売り方を知っておけば失敗は減るでしょう。

ここでは株の売り方として、売るタイミングの決め方や利益確定・損切りのやり方を解説します。

株を売るタイミングの基準を決める

株を売るタイミングを判断する材料として、下記の5項目があります。

  • 目標利益を達成できたか
  • 投資した期間の長さ
  • 企業の業績
  • 株価の値動きの傾向
  • 取引にかかるコスト

株を買うときは「いくらの利益を出したいか」「何年後までに目標利益を達成したいか」などの目標を設定しましょう。

目標利益を達成できたときや、あらかじめ決めた投資期間を過ぎたときは、一つの売りどきだと言えます。

企業の業績や動向もチェックしましょう。

「新商品が売れなくなってきた」「これから収益が減っていく見込みだ」など、業績悪化の兆しが見えたら売るのも一つの手です。

また、株価の動きにクセがある場合もあります。

特定の月や季節に株価が上がったり下がったりする銘柄なら、それを見込んで売りどきを考えましょう。

株価の動きを見極める方法としては、「チャート」(テクニカル分析)という手法もあります。

チャートとは、株価を日・週・月といった期間でグラフ化したもの。

相場が上昇・下降・停滞のどの傾向にあるか、過熱していないかといった情報が読み取れます。

利益確定と損切りのやり方

利益確定とは株が値上がりして「売れたら利益が出る状態」になったときに、売却して利益を確定させること。

株が値上がりすると「もっと価値が上がるのではないか」と思いがちですが、それを待っている間に相場が下がって儲け損なうこともあります。

そのため、株価がある程度上がったら利益確定の売り注文を行い、儲けを確定するのが定石です。

一方、損切りとは株が値下がりして損失を抱えている状態のときに、売却して損失を確定させること。

買った株の価格が下がって今後上がる見込みがなければ、損切りとして早めに売り注文を行い、損失を抑えるのが賢い方法です。

悪条件の株は指値注文だと取引が成立しない可能性があるため、損切りは成行注文で行いましょう。

やってはいけない株の買い方とは?初心者は注意

初心者の方が株取引での失敗を防ぐためには、やってはいけない株の買い方も知る必要があります。

ここでは株の買い方のNG例を3つ紹介します。

一つの株に資金を集中させる

株を買うときに一つの銘柄へ資金を集中させると、その株が値下がりしたときに大きな損失を抱えてしまいます。

一度に大きな損失を出さないよう、リスクを分散させる「分散投資」を心がけましょう。

分散投資には投資先を分ける「資産の分散」と、投資のタイミングを分ける「時間の分散」があります。

資産の分散のやり方としては、投資先の銘柄を複数に分けるのがポイント。

異なる値動きをする複数の株を買うのも一つの手ですし、株以外の資産(外国株、債権、REITなど)を買うのもよいでしょう。

時間の分散のやり方は、株を買うタイミングをずらすのがポイント。

ポピュラーなのは「ドル・コスト平均法」という手法で、「毎月1万円ずつA社の株を買う」など、積み立てるイメージで株を買っていきます。

リスク分散を心がけても損失を絶対に防げるわけではありませんが、失敗する可能性を下げるためには有効な方法なので、覚えておきましょう。

損切りをしないで株を持ち続ける

買った株が値下がりしても「損切り」をしないで保有し続けると、最終的に大きな損失を出してしまう恐れがあります。

株を買うときは「株価が○円まで下がったら損切りする」などのルールをあらかじめ作っておきましょう。

事前のルール設定が大事なのは、実際に相場が下がったときは冷静な判断がしづらくなるためです。

「株価が下がったけどまた上がるまで様子を見よう」と考えた結果、取り返せない損失を出してしまうケースも少なくありません。

適切に損切りを行えば、損失を想定の範囲内で抑えられます。

そのためにも損切りのルールは文章にして書き出しておきましょう。

株の売買を頻繁に行う

株を売り買いするとコスト(手数料)がかかるため、頻繁に株の売り買いを繰り返すとコストも大きくなっていきます。

株で利益を上げるにはコストを考慮するのも重要なので、長期保有を基本として考えましょう。

なお、手数料のかかり方は証券会社によって異なります。

証券会社を選ぶときは、手数料のシステムも比較しましょう。

スマホでも株取引できる!アプリでの買い方

大部分の証券会社では、スマホアプリで簡単に株取引ができます。

ここでは「SBI証券」「楽天証券」「松井証券」の3社について、スマホアプリでの株の買い方を説明します。

SBI証券スマホアプリでの株取引のやり方

SBI証券でスマホでの株取引を行うには、「SBI証券 株アプリ」のインストールが必要です。

SBI証券 株アプリの特徴は下記のとおり。

  • 取引成立を知らせる「約定通知」や決算日などがわかる「企業情報通知」のプッシュ通知を設定できる
  • 銘柄選びに利用できるランキング機能が充実
  • 決算データなどの銘柄分析機能が充実
  • 株主優待情報の検索が可能
  • テーマ投資として注目のテーマをチェックできる

SBI証券のスマホアプリで実際に株を買う方法は、下記の画像を参考にしてください。

SBI証券の株の買い方を説明する画像
画像引用元:SBI証券

楽天証券スマホアプリでの株取引のやり方

楽天証券でスマホでの株取引を行うには、「iSPEED」のインストールが必要です。

iSPEEDの特徴は下記のとおり。

  • 投資情報画面をカスタマイズして必要な情報だけを表示可能
  • 各種指数・為替レート・ランキングなどの投資情報を閲覧可能
  • 最大2000銘柄をお気に入り登録可能
  • 15種類のテクニカルチャートを表示可能
  • 注文成立や気になる銘柄のニュースを通知する株アラート機能

楽天証券のスマホアプリで実際に株を買う方法は、下記の画像を参考にしてください。

楽天証券アプリの株の買い方を説明する画像

楽天証券アプリの株の買い方を説明する画像

楽天証券アプリの株の買い方を説明する画像

楽天証券アプリの株の買い方を説明する画像

画像引用元:iSPEED

松井証券スマホアプリでの株取引のやり方

松井証券でスマホでの株取引を行うには、「松井証券 株アプリ」のインストールが必要です。

松井証券 株アプリの特徴は下記のとおり。

  • マイページで資産状況や市況などの情報をチェックできる
  • 株主優待やテーマなどで銘柄検索が可能
  • 銘柄情報でチャートや決算情報などが確認できる
  • 株価指数・ランキング・ニュースなど市況情報が充実
  • 最大2500銘柄をお気に入り登録可能

松井証券のスマホアプリで実際に株を買う方法は、下記の画像を参考にしてください。

松井証券のアプリでの株の買い方を説明する画像

松井証券のアプリでの株の買い方を説明する画像

画像引用元:松井証券

正しい株の買い方を知れば初心者でも利益を出せる

株の買い方の流れは簡単に言うと「証券口座を開設」「銘柄を選択」の2ステップ。

しかし初心者の方は「正しい株の買い方」について、基礎知識を身につけるのも大切です。

買う株の銘柄を選ぶときは、身近な企業から検討していくとよいでしょう。

また売りどきを決めるのも重要なので、「利益確定」と「損切り」のルールをあらかじめ設定しておきましょう。

リスクを分散させるには、銘柄は1つではなく複数にして、買うタイミングをずらすのがおすすめです。

株取引はリスク回避をしても絶対に損をしない保証はありませんが、基本的な知識を押さえておけば損失を出す可能性は下げられます。

正しい株の買い方を知って、賢く運用していきましょう。