初めての外貨投資におすすめの銀行

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外貨預金とは、日本円を外貨に換えて預金する方法で、資産運用の1つとして注目されています。

外貨は円預金より金利が高いケースも多く、日本円で預金しておくよりも多額の利息を得られる可能性があります。

とはいえ、外貨預金で得られる利益には為替レートも影響するため、仕組みを理解した上で始めなければ思ったように利益を上げられない可能性も。

本記事ではスムーズに外貨預金を始められるよう、以下の項目を分かりやすく解説します。

  • 外貨預金を始めたい人におすすめの銀行6選
  • 外貨預金はおすすめしないと言われる理由
  • 外貨預金のメリット
  • 外貨預金ができる金融機関の選び方

外貨預金ができる銀行を紹介するとともに、おすすめできないと言われる理由も紹介。

外貨預金にはメリットだけではなくデメリットもあるので、特徴とリスクをよく知ってリスク管理をする必要があります。

外貨預金について理解を深めて、資産運用の幅を広げましょう。

外貨預金を始める人におすすめの銀行6選!取り扱い通貨や為替手数料は銀行ごとに異なる

外貨預金を始めたい人におすすめの銀行は以下の6行です。

  • 楽天銀行
  • ソニー銀行
  • 住信SBIネット銀行
  • auじぶん銀行
  • PayPay銀行
  • 三井住友銀行

取り扱い通貨や預金の種類のほか、為替手数料も銀行ごとに異なります。

普通預金だけではなく、より金利が高い定期預金での資産運用も可能です。

銀行特徴金利(米ドル定期・税引前)為替手数料(米ドル)
楽天銀行ポイント投資と豊富な定期預金のバリエーションで初心者も始めやすい~4.0%25銭
ソニー銀行選べる取引通貨が多く、為替手数料が低めの水準~10.0%4銭~15銭
住信SBIネット銀行外貨預金専用アプリで為替相場を分析しながら運用できる~4.3%6銭
auじぶん銀行AI自動積立やネット銀行ならではの定期預金金利が魅力~6.1%6銭
PayPay銀行米ドルの積立預金は少額から始められて為替手数料が安い~4.0%5銭(積立は3銭)
三井住友銀行資産運用のプロであるコンサルタントに無料で相談できる~3.7%50銭

※記載の金利・為替手数料はすべて2024年10月8日現在のものです。

楽天銀行なら楽天ポイントの預け入れもできるので、現金を失うリスクの軽減が可能です。

「外貨預金を始めたいけれど損失が怖い」と不安なときに、貯めたポイントで試せます。

取引通貨の種類に注目して選ぶならソニー銀行、アプリに相場の分析を手伝ってもらいたい人には住信SBIネット銀行がぴったり。

外貨預金の運用に時間をかけられない人には、AI自動積も利用できるauじぶん銀行が向いています。

損失が不安で少額から試して勉強したい人は、PayPay銀行の米ドルの積立預金から始めましょう。

三井住友銀行で外貨預金をすると、コンサルタントへの無料相談ができ投資の知識を増やせます。

銀行ごとの特徴を確認し、自分の希望を満たす銀行で外貨預金を始めましょう。

楽天銀行の外貨預金は楽天ポイントを50ポイント=50円分から預け入れもできる

楽天銀行の外貨預金のキャプチャ画像

項目詳細
公式サイトhttps://www.rakuten-bank.co.jp/assets/forexdep/
取扱通貨米ドル、ユーロ、豪ドル、英ポンド、NZドル、南アランド、人民元
取扱商品普通預金
定期預金
定期預金積立
デュアル定期預金
定期預金金利(税引前)米ドル:~4.0%
ユーロ:~3.0%
豪ドル:~10.0%
普通預金金利(税引前)米ドル:0.01%
ユーロ:0.01%
豪ドル:0.01%
為替手数料(片道・1通貨単位)米ドル:25銭
ユーロ:25銭
豪ドル:45銭
最低預入金額1ドル
特徴
  • 定期預金の期間が7日から2年まで細かく選べてリスク管理しやすい
  • 為替レートによって受取通貨が変わるデュアル定期預金の取り扱いがある
  • 市場実勢為替レート連動で楽天銀行アプリから24時間取引できる

楽天銀行の外貨預金は、買い物で貯まった楽天ポイントを50ポイント=50円分から預け入れ可能です。

現金を預ける前にポイントを使ってお試し感覚で資産運用できるため、外貨預金は初めてで不安が大きい人に向いています。

楽天銀行の外貨預金は、定期預金の金利が高水準です。

預入期間は7日の超短期から2年まで選べて、為替変動リスクと金利のバランスを見ながら自分に合った方法が選べます。

長期間預けていると、為替が大きく変動したときに不安を感じがちです。

7日経過したら受け取れる超短期の外貨預金から始めれば、すぐに満期になり安心感があります。

楽天銀行ならではの「デュアル定期預金」は、払い戻し時の為替レートに応じて受け取る通貨が変わる商品です。

受け取る通貨が選べない代わりに、9.0%~10.0%の高金利で預けられます。

外貨預金で少しでも高い金利を狙いたい人にも、利用しやすい商品です。

積立外貨預金では、ひと月1,000円から購入時期を分散させて資産運用できるため、資産運用初心者でも購入タイミングに迷いません。

少額投資やポイント投資で、リスクを抑えて外貨預金を始めたい人は楽天銀行を選びましょう。

ソニー銀行は口座開設直後に外貨を購入すると為替手数料0円

ソニー銀行の外貨預金キャプチャ画像

項目詳細
公式サイトhttps://moneykit.net/visitor/fx/
取扱通貨米ドル、ユーロ、豪ドル、英ポンド、NZドル、南アランド、人民元、カナダドル、スイスフラン、香港ドル、ブラジルレアル、スウェーデンクローナ
取扱商品普通預金
定期預金
定期預金積立
定期預金金利(税引前)米ドル:~10.0%
ユーロ:~2.2%
豪ドル:~7.0%
普通預金金利(税引前)米ドル:0.2%
ユーロ:0.1%
豪ドル:0.3%
為替手数料(片道・1通貨単位)米ドル:4銭~15銭
ユーロ:8銭~15銭
豪ドル:20銭~45銭
最低預入金額500円
特徴
  • 普通・定期とも高い金利水準が魅力的
  • 積立預金はひと月500円から始められる
  • 11通貨対応のデビットカードで海外でも現地通貨が引き出せる

ソニー銀行の外貨預金は、口座開設の翌々月末日までの期間限定で為替手数料が無料とお得に始められます。

10,000豪ドルを預金するケースでは、本来4500円かかる手数料が無料です。

ソニー銀行はもともと為替手数料が低めの水準のため、高い頻度で売買したい人にも向いています。

為替手数料とは、円を外貨に交換するとき金融機関に支払う手数料で、取引を行うたびに必要です。

定期預金だけでなく、普通預金の金利が高めなのもソニー銀行ならでは。

定期預金に預けたくても「急にお金が必要になったときに困る」と諦めている人は、ソニー銀行ならいつでも引き出せる状態で通常より高い金利を実現可能です。

1回500円から始められる積立定期預金は、毎日・毎週・毎月と購入ペースを選べて為替変動リスクに備えられます。

自分にとって無理のないペースで定期的に外貨を購入すれば、長期投資により為替の変動が平均化される傾向です。

外貨預金のリスクを抑えるなら、積立を活用しましょう。

ソニー銀行は取扱通貨も多いため、初心者からアクティブに取引したい人まで幅広い人におすすめです。

住信SBIネット銀行は外貨預金専用のアプリで損益がリアルタイムで分かる

住信SBIネット銀行の外貨預金のキャプチャ画像

項目詳細
公式サイトhttps://www.netbk.co.jp/contents/lineup/gaika/
取扱通貨米ドル、ユーロ、豪ドル、英ポンド、NZドル、南アランド、カナダドル、スイスフラン、香港ドル
取扱商品普通預金
定期預金
定期預金積立
円仕組預金コイントス
定期預金金利(税引前)米ドル:~4.3%
ユーロ:~2.3%
豪ドル:~4.2%
普通預金金利(税引前)米ドル:0.3%
ユーロ:0.2%
豪ドル:0.4%
為替手数料(片道・1通貨単位)米ドル:6銭
ユーロ:14銭
豪ドル:24銭
最低預入金額500円
特徴
  • リアルタイム注文や指値注文ができる
  • 高金利を追求できる円仕組預金の取り扱いがある
  • 他金融機関の外貨預金から外貨建て送金を受け取れる

住信SBIネット銀行には外貨預金専用のアプリがあり、損益や価格変動の通知をリアルタイムで受け取れます。

アプリは専門用語をなるべく使わない仕様で、初心者でも取引しやすく使いやすいです。

テクニカルチャートを自分でカスタマイズでき、値動きを分析して売買したい人向けの機能も備わっています。

テクニカル分析とは、過去の値動きが表示されたチャートを元に、今後の値動きを予想する方法です。

チャートは視覚的な見やすさを重視しますが、人によって使いやすいチャートは違います。

住信SBIネット銀行の外貨預金専用のアプリなら、自分にとって見やすいチャートを用意可能です。

「用意されているチャートが自分に合わないと分析しにくい」「自分の好みぴったりのチャートが使いたい」といった人も、不安なく利用できます。

よりアグレッシブに外貨預金で資産運用したい人には、預入期間1ヶ月の円仕組預金「コイントス」にも注目しましょう。

コイントスは、受け取り時の通貨が選べない代わりに定期預金よりも高金利で運用できる商品です。

取引通貨金利(税引前)
コイントス定期預金(1ヶ月)
米ドル13.0%2.0%
豪ドル14.0%1.0%
NZドル13.0%2.4%

外貨受け取りとなったときの元本割れリスクはあるものの、10.0%を超える金利は魅力的。

外貨預金で様々な資産運用を試したい人は、住信SBIネット銀行を選びましょう。

auじぶん銀行はネット銀行ならではの金利が魅力的

auじぶん銀行の外貨預金キャプチャ画像

項目詳細
公式サイトhttps://www.jibunbank.co.jp/products/foreign_deposit/
取扱通貨米ドル、ユーロ、豪ドル、南アランド、NZドル、ブラジルレアル、中国元、ウォン
取扱商品普通預金
定期預金
定期預金積立
定期預金金利(税引前)米ドル:~6.1%
ユーロ:~1.6%
豪ドル:~7.0%
普通預金金利(税引前)米ドル:0.2%
ユーロ:0.1%
豪ドル:0.1%
為替手数料(片道・1通貨単位)米ドル:6銭
ユーロ:8銭
豪ドル:14銭
最低預入金額100円
特徴
  • AIを活用しI外貨自動積立や為替予測がある
  • 普通預金の最低預入金額は100円で少額から外貨預金に挑戦しやすい
  • レアルやウォンなど、他では取り扱いが少ない通貨の運用ができる

auじぶん銀行の外貨預金は、主に定期預金でネット銀行ならではの金利で運用できるのが魅力です。

例えば米ドル定期預金の一般的な金利は年0.4%程度ですが、auじぶん銀行では最大6.1%と高めの傾向。

米ドルや豪ドルのほか、金利水準が高い南アフリカランドも定期預金で運用できます。

1ヶ月の短期運用も可能なので、金利の高さを重視したい人は要チェックです。

取引通貨定期(1ヶ月)の金利
南アフリカランド25.0%
豪ドル7.0%
米ドル6.1%

外貨預金は為替変動の影響を受けやすく、1度にまとまった資金を預けると大きな損失が出る可能性もあります。

1ヶ月の短期で外貨預金を何度も繰り返せば、時間的な差でリスクを分散でき、資金が必要なときは長期間待たなくても引き出せるのがメリットです。

リスクの軽減はできても元本割れリスクは避けられないため、外貨預金に慣れていない人は少額から預け入れましょう。

預け入れのタイミングが分からない人は、AI自動積立定期預金も検討してください。

AI自動積立定期預金はひと月に1回、AIが安値で購入できると判断した日に預け入れが自動で実施されるauじぶん銀行ならではの商品です。

自分の投資的な判断に自信がない人でも、AIに任せられるので無理なく外貨預金を続けられます。

忙しくて投資に時間をかけられないときでも、継続的な投資が可能です。

積立はひと月100円からスタートできるため、お試しで外貨預金を始めたい人にも向いています。

金利とAIによる投資判断に魅力を感じた人は、auじぶん銀行で外貨預金を始めましょう。

PayPay銀行は300円から外貨積立預金ができて初心者におすすめ

PayPay銀行の外貨預金キャプチャ画像

項目詳細
公式サイトhttps://www.paypay-bank.co.jp/fcd/index.html
取扱通貨米ドル、ユーロ、豪ドル、英ポンド、NZドル、南アランド、カナダドル、スイスフラン、香港ドル
取扱商品普通預金
定期預金
定期預金積立
定期預金金利(税引前)米ドル:~4.0%
ユーロ:~2.9%
豪ドル:~3.5%
普通預金金利(税引前)米ドル:0.05%
ユーロ:0.01%
豪ドル:0.01%
為替手数料(片道・1通貨単位)米ドル:5銭(積立は3銭)
ユーロ:14銭
豪ドル:30銭
最低預入金額300円
特徴
  • 米ドルの為替手数料が安い
  • 口座開設月の翌月末まで、米ドル1ヶ月定期の金利が10%
  • 1回300円の定期積立は毎日・毎週・毎月から選べて為替変動リスクを分散できる

PayPay銀行は、300円から始められる定期積立で為替変動リスクを分散できて初心者向きです。

米ドルの定期積立では、為替手数料が1通貨あたり3銭と他の銀行と比べても低めの水準。

余計な費用をかけず、長期投資によってリスク対策もしながら米ドルで資産形成ができます。

米ドルの為替手数料は、定期積立のみではなく定期預金や普通預金でも低めの水準です。

為替手数料が片道25銭の銀行と比べると、1万米ドルあたりの手数料は以下の差が出ます。

為替手数料(1通貨あたり)1万米ドルあたりの手数料(片道)
5銭500円
25銭2,500円

預け入れだけで2,000円、引き出し時も含めると往復で4,000円もの差があり損益への影響が大きいです。

まとまった金額を預金したい人や長期にわたってこつこつ取引したい人は、手数料の影響を受けやすいため、PayPay銀行を利用すると負担を軽減して資産運用ができます。

米ドルで外貨預金を考えている人は、PayPay銀行での口座開設を検討しましょう。

三井住友銀行はプロに相談しながら外貨預金したい人向き

三井住友銀行の外貨預金キャプチャ画像

項目詳細
公式サイトhttps://www.smbc.co.jp/kojin/gaika/
取扱通貨米ドル、ユーロ、豪ドル、英ポンド、NZドル、スイスフラン
取扱商品普通預金
定期預金
定期預金積立
定期預金金利(税引前)米ドル:~3.7%
ユーロ:~0.01%
豪ドル:~0.01%
普通預金金利(税引前)米ドル:0.01%
ユーロ:0.01%
豪ドル:0.01%
為替手数料(片道・1通貨単位)米ドル:50銭
ユーロ:70銭
豪ドル:125銭
※いずれもネット取引の場合
最低預入金額500円
特徴
  • 積立預金は好きなペース・好きなタイミングで1回500円から始められる
  • 外貨預金でクレジットカードのポイント還元率が最大+2%
  • 米ドルと豪ドルは最長5年の定期預金も選べる

三井住友銀行の外貨預金は、無料で資産運用のプロに相談しながら投資プランを考えられます。

店頭相談のほか、Webから予約すればオンライン面談も可能です。

近くに三井住友銀行の店舗がない、移動に時間をかけられないといったときでも、オンライン面談なら利用できる可能性があります。

平日の昼間は仕事で忙しい人にも配慮して、店舗によっては平日夜間や休日の相談にも対応。

手持ちの資産のうちいくらを資産運用にまわせるか分からない人や、外貨預金も含めてマネープランをトータルで考えて欲しい人は積極的に活用しましょう。

三井住友銀行での外貨預金は、条件達成でクレジットカードのVポイント還元率が最大2.0%プラスできます。

Vポイント還元率アップ条件

ひと月あたりの達成条件還元率
円から外貨預金への預入回数が1回以上+0.5%
円から外貨預金への預入金額が5万円以上+0.5%
外貨預金残高1万米ドル相当額以上+1.0%

対象のコンビニや飲食店で支払う際の還元率をアップでき、日常生活でも投資の効果を活かせます。

月10,000円コンビニや飲食店でお金を使うとすれば、200円分のポイントが受け取れ元気による支払いの負担を軽減可能です。

まとまった金額を外貨預金にまわせる人は、クレジットカードの還元率を大幅に上げられる可能性があります。

プロの助言を受けて資産運用を行いたい人や三井住友カードの保有者でポイント還元率を高めたい人は、三井住友銀行を選びましょう。

外貨預金はおすすめしないと言われる理由は?事前に知っておくべき5つのデメリット

外貨預金はおすすめしないと言われる理由は、主に5つあります。

  • 社会情勢や為替相場の急変動があると大きな影響を受ける
  • 円高が進むと元本割れする
  • 預け入れと引き出しの両方で手数料が発生する
  • 預金保険制度の対象外
  • 手数料の面から超短期の売買には不向き

外貨預金最大のデメリットが、為替相場の変動です。

円預金は元本割れしませんが、外貨預金は預け入れ金額が大きく円高が進むほど目減りします。

例えば、1米ドル=145円で預けたとき、144円になるのが円高に進んだ状態です。

1万米ドル預けていると、当初は円換算で145万円だった資産が144万円に目減りします。

もし1米ドル135円まで急激に円高が進むと、1万米ドルあたりの資産は135万円となり当初より10万円の元本割れに。

逆に1米ドル155円まで円安が進むと資産は155万円となり、外貨預金をしているだけで10万円の利益が出ます。

預け入れと引き出しの都度、手数料が発生するのも外貨運用ならではの注意点です。

5つのデメリットについて知った上で、外貨預金の利用を検討しましょう。

社会情勢や為替相場の急変動があってもすぐに対応しにくい

外貨預金は、社会情勢や為替相場の急変動時に対応が遅れがちです。

為替相場は、国際的に大きな事件や金融市場のイベント時に突然大きな値動きをします。

預け入れ時から円高が急激に進むと、引き出す間もなく資産が大きく目減りする可能性も。

為替相場がそのまま円高傾向か円安に戻るかは分からず、相場が変わる中で投資判断を迫られます。

定期預金で預け入れている時は、急激な円安で大きな為替差益が生じても解約はできません。

一般的に投資は長期になるほどリスクが分散され、20年以上の長期投資をすると利益を上げやすい傾向です。

投資や預金などで得た収益を、当初の元本にプラスして運用することで得られる利益を「複利」と呼びます。
長期投資をうまく活用することで、安定した収益の確保が期待できます。
出典:資産形成の基本│金融庁

一時的に損失が出ても、継続して投資するうちに損失をカバーできるケースがあります。

外貨預金も同様で、一時的に預入時より円高になっても、後に円安になる可能性もあるため長期的な視点での投資が必要です。

臨機応変な預け入れや引き出しができないため、相場の急変に対して冷静になれない人は外貨預金に向いていません。

外貨預金をするなら、長期保有や購入時期の分散でリスクを軽減しながら投資を続けましょう。

購入時より円高が進むと元本割れしやすい

外貨購入時(預入時)よりも円高が進むと、ただ預金しているだけでも元本割れしやすいのが外貨預金です。

1万米ドルを預け入れたケースで、相場の変化でどれほどの為替損益が出るか試算しました。

為替(1ドルあたり)為替差益(1万米ドルあたり)
預け入れ払い戻し
145円140円-5万円
150円+5万円

預入時よりも円高が進み払戻時は140円になると、5万円の損失が出ます。

逆に円安が進んで150円になると、5万円の利益が出る計算です。

相場が円高と円安のどちらに進むか、どのタイミングまで相場傾向が続くのかは誰にも分かりません。

重要指標の発表や政府の為替介入で、相場の流れが円安から円高に転じるケースも。

日本やアメリカで、以下の指標が発表されるときは相場の傾向が変わる可能性があります。

為替に影響が大きい重要指標の例

  • 雇用統計(失業率などの発表)
  • アメリカのFRB政策金利
  • 日本の金融政策決定会合

雇用統計は月に1回発表されます。

FRB政策金利や日本の金融政策決定会合は年に8回開催されるので、値動きが気になる人はスケジュールを確認しましょう。

外貨預金は、相場の回復を無期限に待てる資金の運用に向いています。

払い戻したいタイミングが明確に決まっているお金は、外貨預金には不向きです。

長期的に投資できる余剰資金を使って、焦らず長期投資できるよう準備しましょう。

円預金と違って取引時に為替手数料が発生する

外貨預金は、円預金と違って取引のたびに為替手数料が発生します。

手数料が発生するタイミング

  • 預け入れ時
  • 払い戻し時

1ドルあたり〇円と1通貨あたりで費用が発生するため、取引金額が大きいほど手数料も多額です。

米ドルで片道5銭の為替手数料が発生する場合、預け入れと払い戻しで合計10銭の手数料が発生します。

1万米ドルを外貨預金で運用するときは、合計で1,000円の手数料が発生する計算です。

頻繁に預け入れと払い戻しを行うと、手数料がかさんで利益が目減りします。

1万米ドルを年金利4.0%で1ヶ月運用したとき、受け取れる利息は約33ドル(1ドル=145円のとき4785円)です。

利息と比べると、手数料は決して少額ではないのが分かります。

まとまった資金を預ける予定なら、為替手数料の低めな銀行で手数料を節約しましょう。

  • 住信SBIネット銀行
  • auじぶん銀行
  • PayPay銀行

上記の銀行は為替手数料が低い傾向にあります。

預金保険制度の対象外だから銀行が破綻したら資産は保護されない

外貨預金は預金保険制度の対象外となり、銀行が破綻したときは資産を失くす可能性があります。

預金保険制度とは、銀行が破綻しても1,000万円までの資産は保護される法律です。

定期預金や利息の付く普通預金等(一般預金等)は、預金者1人当たり、1金融機関ごとに合算され、元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。
引用元:金融庁

円預金であれば、普通預金や定期預金と種類を問わず、1,000万円までは全額保護されます。

FX(外国為替取引)でも、国内FX業者は全額信託保全が義務付けられており、倒産リスクはありません。

全額信託保全とは、投資家から預かったお金をFX業者や証券会社から切り離し、信託銀行で管理することです。

破綻や破産のリスクに備えながら海外通貨で資産運用を行いたい人は、外貨預金よりもFXが向いています。

中長期運用向けの金融商品で短期売買には不向き

外貨預金は取引のたびに手数料が発生するため、為替差益を狙って短期売買を繰り返すには不向きな商品です。

頻繁に取引するより、中長期運用で利息を積み上げて資産形成を目指します。

しかし、金利が高い新興国通貨は、長期運用するには通貨価値の暴落や政治情勢の悪化などカントリーリスクを伴うのが一般的です。

通貨価値が安定している米ドルやユーロも、社会情勢によって為替相場は大きく変わります。

中長期運用のリスク管理に不安があり、短期売買したい人には外貨預金は向いていません。

外貨を短時間で売買したいならFXを検討する

外貨を短時間で売買したいなら、外貨預金よりもFXの利用を考えましょう。

FXはギャンブル的なイメージがあるものの、投資手法によっては外貨預金と同様に運用できます。

具体的には、元手の何倍もの資金を動かす「レバレッジ」を1倍で運用すればリスクは外貨預金と同等です。

例えばレバレッジを10倍にして10万円投資すると、100万円投資したのと同じ扱いになります。

出た利益も損失も10倍になるため、5万円の損失が出ると50万円失う計算です。

レバレッジが1倍なら利益や損失は額面通りなので、外貨預金と同様に運用できます。

FXは、為替手数料が外貨預金よりも安いのが特徴。

FXでの為替手数料は、スプレッドと呼ばれる売買レートの差で発生します。

外貨預金を取り扱う銀行と、同じグループの証券会社で取り扱うFXの手数料を比較しました。

サービス名往復の為替手数料(スプレッド)
米ドル/円ユーロ/円豪ドル/円
住信SBIネット銀行の外貨預金12銭28銭48銭
SBI証券のFX1銭2銭2銭

同じ企業グループ内で比較しても手数料の差は歴然で、FXの方が効率よく短期売買できます。

外貨の短期売買が希望なら、外貨預金だけではなくFXの利用も検討しましょう。

外貨預金の4つのメリットは?リスク管理しながら運用するのが重要

外貨預金には、以下4つのメリットがあります。

  • 円預金よりも高い金利で運用できる
  • 為替差益で大きな収益が狙える可能性あり
  • 売買頻度が少ないから投資初心者でもチャレンジしやすい
  • 外国で現地通貨が引き出せる

外貨預金の最大のメリットは、円預金よりも高い金利です。

為替相場の変動は、リスクになる一方で大きな利益を生み出す可能性もあります。

外貨預金はチャートを頻繁に見て売買するスタイルの商品ではないため、投資初心者でも始めやすいです。

海外によく行く人は、現地通貨を引き出せる外貨預金口座があるとすぐ現地通貨が引き出せます。

メリットに魅力を感じるなら、外貨預金で資産運用を始めましょう。

円預金よりも高い金利の通貨が選べる

円預金は金利水準が低く、外貨預金の方が高い金利でお金を預けられるケースが多いです。

例として、auじぶん銀行の円定期預金と外貨定期預金を比較しました。

定期預金の種類運用期間ごとの金利(年)
1ヶ月6ヶ月1年
円定期預金0.15%0.15%0.2%
米ドル定期預金6.1%3.5%3.7%
ユーロ定期預金1.0%1.4%1.6%
豪ドル定期預金7.0%1.7%1.9%

円定期預金は、元本保証はあるものの、金利が外貨預金の10分の1以下となるケースも多いです。

外貨預金は、金利が高い代わりに元本割れリスクと為替手数料の出費があります。

投資資金をすべて外貨預金にまわすのではなく、様々な資産運用方法に分散投資してリスク対策を行いましょう。

為替差益で金利以上の収益が得られる可能性もある

外貨預金は、相場が円安方向なら為替差益で大きな利益を得るチャンスがあります。

利益と同時に元本割れのリスクもあるため、社会情勢や金融情報にアンテナを張り、相場をしっかり分析することが重要です。

米ドル定期預金で、利益が出るケースと損失が出るケースをシミュレーションしました。

定期預金の内容

  • 1ドル=145円で預け入れ
  • 預入金額:1,000ドル(145,000円分)
  • 金利(年):3.5%
  • 預入期間:6ヶ月

損益シミュレーション

相場利息為替差益損益
1ドル=150円(5円円安)2,625円+5,000円+7,625円
1ドル=148円(3円円安)2,590円+3,000円+5,590円
1ドル=142円(3円円高)2,485円-3,000円-515円
1ドル=140円(5円円高)2,450円-5,000円-2,550円

※利息にかかる税金と為替手数料は考慮していません
※利息は払戻時のレートで計算しています

上記のケースでは、どの値動きでも利息によって得られる利益は2,500円前後あります。

為替相場が円安方向に動けば、利息の倍以上の利益獲得も可能です。

しかし、相場が円高方向に動くと為替損失により利息分の利益も相殺されます。

外貨預金は大きな収益と損失、どちらの可能性もあるハイリスクハイリターンの投資方法です。

投資資金全額を外貨預金に預ける、慣れないうちから高額の投資をするといった方法は避け、少額から始めて他の投資商品にも投資しましょう。

売買頻度が低く投資経験が少ない人でもチャレンジしやすい

外貨預金は頻繁にチャートを見て売買する商品ではなく、投資経験が少ない人でもチャレンジしやすいです。

定期預金は、預け入れ後決まったタイミングまで原則として解約できないため、頻繁な相場チェックは必要ありません。

短期間で売買を繰り返す投資手法は、チャートを頻繁に見て値動きを追いかける必要があります。

日々の相場変動は政治動向や社会情勢も関わるため、投資経験が少ない人は読み間違えて失敗しがちです。

値動きを追う必要があれば、投資のために時間を割く必要があり、忙しい人は対応できない可能性も。

頻繁な投資判断や時間をかけての資産運用を避けたい人でも、外貨預金なら無理なく続けられます。

投資初心者で外貨取引をしたい人は、まずは少額で始められる外貨預金から始めましょう。

外国で外貨預金から現地通貨を引き出せる

海外の特定の地域に行く機会が多い人には、外貨預金から現地通貨を引き出せるサービスが便利です。

金融機関ごとに対応が異なるため、利用したい人は事前にサービスの有無を確認しましょう。

ソニー銀行の外貨預金は、キャッシュカード1枚で11通貨の取引に対応しています。

預金口座から直接外貨が引き出せるため、クレジットカードの外貨キャッシングよりも費用がかかりません。

一般的なクレジットカードの手数料は2.2%程度で、ソニー銀行の外貨預金の事務手数料は1.79%です。

外貨預金残高が不足したら、円預金口座から不足分を充当するサービスもあります。

ソニー銀行のほか、住信SBIネット銀行の外貨預金は米ドルのみ海外で引出可能です。

複数の外貨を海外で引き出したい人は、ソニー銀行の外貨預金を利用しましょう。

外貨預金したい人におすすめの金融機関の選び方

外貨預金をしたい人は、以下の基準で金融機関を選びましょう。

  • 預金の種類と最低預入金額
  • 通貨の種類
  • 金利の高さ
  • 為替手数料の安さ

預金の種類は、主に普通預金と定期預金に分けられます。

定期預金は預入期間を選択でき、積立預金を選べば少ない預入金額で始められます。

新興国通貨で外貨預金したい人は、通貨の種類も要チェックです。

金利や為替手数料は、通貨によってどの銀行が好条件か変わるケースもあります。

外貨預金を始める前に預金したい通貨と希望の運用方法を決め、自分に合った金融機関を選びましょう。

外貨預金の種類やいくらから始められるかを確認

外貨預金を始めたいなら、最初に預入額と預金の種類を決めましょう。

外貨預金の種類と特徴は以下の通りです。

特徴最低預入金額(目安)
普通預金
  • 金利は低め
  • 好きなタイミングで預け入れと払い戻しができる
100円~
定期預金
  • 金利は高め
  • 一定期間は解約ができない。
  • 満期後は外貨普通預金口座に移されるのが一般的
10通貨単位~
定期積立預金
  • 毎日、毎週、毎月など決まったタイミングで預け入れ
  • 預け入れのタイミングを分散することで為替変動リスクを分散
1通貨単位~
仕組預金
  • 定期預金よりも金利設定が高い
  • 受け取り時の通貨が選べず、元本割れリスクが高め
10万円~

定期預金は、金融機関によって選べる預入期間が異なります。

選択肢が多いのは、楽天銀行の外貨定期預金です。

楽天銀行の外貨定期預金で選べる預入期間

  • 7日
  • 14日
  • 1ヶ月
  • 2ヶ月
  • 3ヶ月
  • 6ヶ月
  • 1年
  • 2年

運用スタイルや相場の状況を見て、7日の超短期から2年の長期運用まで選択可能です。

積立定期預金は、外貨預金を扱う銀行なら利用先に関わらず取り扱いがあります。

効率よく積立預金をしたい人は、auじぶん銀行を選びましょう。

通常の積立定期預金に加え、AIが購入タイミングを判断する「AI外貨自動積立」の取り扱いがあります。

自分で投資判断や預け入れの手続きをする必要がなく、手をかけずに資産運用が可能です。

外貨仕組預金に興味がある人は、楽天銀行または住信SBIネット銀行の外貨預金を選びましょう。

外貨仕組預金とは、預け入れは外貨で行い、満期時の通貨が円と外貨どちらになるか分からない商品です。

運用中の金利が高い代わりに中途解約ができず、外貨を円に払い戻すタイミングによって大きく元本割れするリスクが高い特徴があります。

取り扱う通貨の種類が豊富だと分散投資がしやすい

取り扱う通貨の種類が多い金融機関を選ぶと、外貨預金だけでもリスクが分散できます。

複数の通貨に投資すると1つで損失が出ても別の通貨で補える可能性があるため、リスクの分散に効果的です。

複数の通貨で取引するなら、以下の点を意識しましょう。

  • マイナー通貨ばかり選ばない
  • 同じ地域の通貨ばかり選ばない

マイナー通貨は流通量が少ないため、少しの要因で大きく相場が上下します。

マイナー通貨の例

  • トルコリラ
  • 南アフリカランド
  • メキシコペソ
  • 香港ドル
  • ブラジルレアル

流通量が多いメジャー通貨は、値動きが比較的安定していてマイナー通貨よりも急変リスクは下げられます。

カントリーリスクもマイナー通貨よりは低い傾向のため、通貨の価値が暴落する心配も少ないです。

メジャー通貨の例

  • 米ドル
  • ユーロ
  • 豪ドル
  • 英ポンド
  • カナダドル
  • ニュージーランドドル
  • スイスフラン

分散投資するなら、なるべく地域が固まらないよう意識しましょう。

例えば、ユーロと英ポンドは同じヨーロッパ圏にあり、有事の際には同じリスクにさらされやすいです。

豪ドルとニュージーランドドルも同様で、値動きが似やすい傾向です。

分散投資するなら、マイナー通貨とメジャー通貨に分けるだけでなく、地域も分散させましょう。

表示されている金利を比較して高金利な金融機関を選ぶ

各通貨の金利は、金融機関や定期預金の期間により大きく異なります。

少しでも利息を多く受け取りたい人は、希望する運用方法で金利を比較して金融機関を選びましょう。

米ドルはどの金融機関でも取り扱っており、同じ条件で比較しやすいです。

米ドル定期預金の金利例

金融機関名米ドル定期預金の金利(年)
1ヶ月6ヶ月
ソニー銀行10.0%(円預金から預け入れ)8.0%(円預金から預け入れ)
4.2%(通常申込)
auじぶん銀行6.1%3.5%
住信SBIネット銀行2.0%4.3%

※2024年10月8日時点の金利

住信SBIネット銀行の1ヶ月定期の金利はやや低めですが、6ヶ月定期は高めの水準です。

短期と中長期、どちらの金利が高いかは金融機関や取り扱い商品により異なります。

比較するときは、最高金利の表示のみで比較するのではなく期間や通貨の個別条件を見ましょう。

売買の頻度が高い人は為替手数料が安い金融機関を選ぶ

為替手数料は、預け入れと払い戻しを行うたびに発生するため、安いほど手元に残る資金が多くなります。

為替差益を狙って短期間で売買を繰り返したい人は、為替手数料の安さを重視しましょう。

どの金融機関でも、米ドルの為替手数料が他の通貨よりも安い傾向です。

米ドルの為替手数料の例

金融機関名為替手数料(片道)
PayPay銀行5銭(積立は3銭)
住信SBIネット銀行6銭
auじぶん銀行6銭

米ドルの為替手数料の安さで選ぶなら、PayPay銀行を選びましょう。

積立で預け入れるときは3銭と特に安く、時期を分散させて相場変動リスクにも備えられます。

住信SBIネット銀行やauじぶん銀行は、米ドル定期預金の金利が高めの傾向です。

長期運用なら金利が有利な方を、短期で売るなら為替手数料の安さで選びましょう。